■ 2001 Nov 上旬 11月のキャンプなんて行くこと無いと思っていたら、車中泊とはいえついに行くことになりました。 数年前は「10月のキャンプなんて」と行っていたのに... 時期は第二週の金曜夜出発とした。 行き先は「南へ」(少しでも暖かく...) ファミリーキャンプ8年目にして初の道南となりました。 以前からチェックはしていたのですが、どうしても遠いのです。遠い割に途中の景色がつまらない。 道路が単調で意外と疲れる。のです。 さて今回のコースは渡島半島東コース(未踏国道) トピックは 1)砂原道の駅で翌朝駒ヶ岳を望むPキャン(駐車場車中泊キャンプ) 2)鹿部町で間歇泉の見学 3)恵山登山で本州を望む 4)道の駅「なにわえさん」で漁り火と波の音そしてサンルーフ越しの星空キャンプ 5)函館のサンタビレッジ 6)大沼国定公園で名物「大沼だんご」を食す 結構、内容てんこ盛りで家族の期待度200%! さて、金曜の午後遅くに出発。小樽では早くも夜景となった。 国道5号線を進む。車の流れは順調である。 余市の道の駅「スペースアップル余市」でトイレ休憩。 この辺になると星もたくさんみられる。明日の天気の予報は全道快晴だ! 車中で夕食。妻作いなり寿司を各自ほおばる。 一旦岩内方面の海岸線を走る3桁国道に向かう。 道路の路面状態が悪く、交通量の少ない夜ならそのまま幹線の5号線を走った方が疲れず、早かったかもしれない。 早め早めに運転を替わり、疲労を軽減する。 黒松内で5号線に再び合流し、しばらく走ると太平洋側にでる。 まだ、午後9時ぐらいだ。ここから単調な道のりだ。車が少ないのでどうやら、本日の目的地森町の道の駅「YOU・遊・もり」もすぐだ。 着いてみると、ちょっとここの駐車場で泊まるには、直ぐ横の国道にダンプが通りかなりうるさい。 殺風景で治安が不安。など雰囲気が良くなかったので直ぐ先の町にも「道の駅」があるのでそこに行くこととした。 隣町の砂原は国道5号線からはずれて東海岸を通る国道にある。 直ぐに到着。道の駅と言っても20台程度の駐車場の広さだったが、トイレもきれいだし交通量も至って少ない。それに国道の向かいが役場と派出所とくれば、Pキャンにうって付けではないか。「文句なし」というより宿泊地が決まり「ほっ」とした気分だ。 車のシートを倒して寝床を作る。 おっとその前に晩酌!ビールとジュースで明日に乾杯。 ちょっと手前のローソンで買った「たこ入りちくわ」をほおばる。なかなかうまい。 寝床を作って早々と寝る。 手作り遮光カーテンがなかなかうまくいって朝日が昇っても車内はほぼ暗室の快適さだ。結構眠れた。気持ちよく目が覚めると車内はかなりの結露だ。外に出てみる。 快晴!「おおー!」 向かいの役場の後方に駒ヶ岳が雄大にそびえ立つ。 夜には気づかなかったがなかなかいいロケーションではないか。 家族のみんなも目が覚めたようだ。 ここでは水が手に入らないので近くの公園で朝食をすることにして午前8時前に出発 左手の海岸線の向こうをよく見ると噴火湾の反対側の山並みが見えるではないか!しかも羊蹄山がバッチリとしかも冠雪している。 以外や絶景!そう思ったところにちょっと高台にある公園を発見。 水場もあったのでそこで朝食の準備。 朝食といってもお湯を沸かすだけのカップラーメンだけど、寒い朝で直ぐ食べたいときには一番ありがたい。 体も温まり公園を後にすることにした。 次の町は鹿部町。このあたりの国道周辺にはゴルフ場あり保養施設有りと道南の保養地のメッカなのかもしれない。 市街を過ぎたところに間歇泉が見られる公園がある。一瞬で通り越してしまうところだったが、直ぐに気づき予定通り立ち寄ることとした。 小さな公園でその上有料(家族4人で1000円)であったが、約10分ごとに吹き上がる間歇泉はなかなか迫力がある。 間歇泉の仕組みを説明するビデオは子供にもよくわかり良くできている。もう一つの楽しみは足湯場があり、そこで座りながら足だけを湯に入れる。 これが意外と気持ちいい。ちょっと長居してしまったがまだまだ先の予定があるので出発した。 次は渡島半島の東端の椴法華村の水無海浜温泉だ。狭い国道と古びた漁村の風景を味わいながら車を進める。この温泉は海中温泉なのだ。事前の調べで午前中は潮の関係で入れないことは判っていたが、行き止まりの東端であることと、なかなか見られない温泉なので行ってみた。 行ってみると道路から続く階段が工事中であった。やむなくそこから見ると岩の海岸のところにコンクリートの塀が囲まれているだけのワイルドな温泉だった。後方が岩場が切り立っているので写真で見たより 開放感が無いような気がする。それでも夏場は込むのだろう。 「海パン履いて温泉入って海釣りできれば、いいだろうなぁ...」 行き止まりの細い道を戻って恵山側に向かうこととした。12時を過ぎて目的の恵山登山の余裕が無くなってきた。前日に用意した材料でサンドイッチを作ってもらって昼食をとる。 午後1時過ぎに登山開始。快晴で登山者もいるがみんな降りてくる人ばかりだ。 登りに1時間かからないことを知っていたので出発することにした。 前半平坦な岩場を歩く。何もない不毛の岩場が広がるが少し標高が上がり下を見るとまるで「神の住む庭」のように感じる。 登山道のあちこちで水蒸気が吹き出ている。まさに「生きている」活火山だ。 子供にはいい経験だと思う。やがて頂上に近づくと海に突き出た恵山らしく海の青さと山肌の茶褐色のコントラストがハッキリして感動だ。 頂上は風が強く写真を撮って早々と下山にかかる。日陰のところはかなり気温も低い。 無事到着。 次は宿泊地の道の駅「なにわ恵山」だ。 後方に恵山を望み広く海に面した道の駅だ。その横がキャンプ場となっている。 が、施設は閉鎖されているようだ。ガイドではまだやっているようだったのに。 水がでるので売店で聞いてみたら使って良いようだ。 早くも夕闇が迫ってきた。夕食は現地調達して海鮮バーベキューを予定していたのだが道の駅の売店にこれといった材料もなく、風と寒さでゆっくるくつろげるような雰囲気も無かったのでどうしようか迷ってしまった。温泉に行って外食するかも考えたが、もう一つのメニューの候補で「カレー」を作ることにした。 肉がなかったので地元の人にスーパーの場所を聞き買い物をした。戻るともう暗くなっていた。七輪に炭を用意し子供に火熾しをたのんで、冷たい水でお米を研ぐ。その間妻は材料を切って準備。蛍光ランタンしか用意しなかったのでかぼそい明かりと冷たい風がより侘びしさを表す。しかしこういうときこそ「寒くないかい?」「これ着たら暖かいよ」などいたわりのかけ声が「キャンプしてる!」と、感じさせられる。 最高の火力でカレーはあっという間にできあがり、残りの熾き火でご飯も炊けた。 暗くてよく見えないが「味は抜群!」みんなお代わりをした。 洗い物をして、今度は冷えた体を温めに温泉を目指す。 行き先は隣の戸井町にある新しい温泉だ。施設は比較的新しいが浴槽はシンプルで特におもしろみはなかったが広い休憩所はありがたかった。普段なら汗が引いたら退散なのが今回は外でくつろぎようが無いので閉館(午後9時)までいることにした。 閉館時間となり車に素早く乗り、キャンプ場に戻ることにした。 空は星がいっぱいだが、ゆっくり見ている余裕はない。 炊事場の直ぐ横が駐車場なので車のフロントを海に向けて寝ることとした。結構波の音がズドーンと迫力ある音で伝わる。 サンルーフ越しに星か見えると思いきや結露で見えない。それに寒さも伝わり、「星空を見ながら就寝」等というロマンは吹っ飛び「寒そうだから内カバーも閉めよう」と言うことになった。 前日より寝心地が良かったのか、朝までみんなよく眠れた。 朝日が今日も照らす。出発前の予報では日曜日は曇り午後崩れる筈だったが、今日のラジオでは本日一杯全道的に晴れだそうだ。 やはり天気が旅にとっては最高のスパイスだ。みんなワクワクしてしまう。 朝多めにご飯を炊き、前日のカレーで朝食を済ませ、残りを非常用おにぎりとした。 午前9時半キャンプ場を後にした。 「グッパイ恵山」 車はすがすがしい青空の下、前方に函館山を望み西進した。 10時半函館市内の煉瓦の倉庫群、金森倉庫に到着。時間もそう無いのでここのサンタビレッジをメーンに見学することとした。店はなかなかの見応えで楽しく買い物をすることが出来た。一見の価値はあると思う。 港側の海産物のおみやげ売り場を覗く。まさに作りたてのさきイカを試食してみる。市販と比べて香りがいい。思わずおみやげに買ってしまった。 帰りにカトリック元町教会とハリストス正教会を見学した。 白い壁と庭木の紅葉が鮮やかだ。 スーパーで遅い昼食を買って、函館を後にした。日は少し西に傾いたが右手に駒ヶ岳がすっきりと見える。車は順調に走り、3時過ぎ、大沼国定公園に到着した。 紅葉には遅いが天気もいいからなのだろうか、ずいぶんと観光客がいた。 記念撮影をして、名物「大沼だんご」を購入。特徴はだんごが小さく敷き詰められていて その上にあんなどがかかっている。串刺しになっていないのだ。 全ての目的を達成し、後はひたすら帰るだけだ。さすがに帰路は疲れが出たが途中交代で仮眠を取りながら、無事、8時頃に自宅につくことが出来た。 北海道で、この時期に、これほど天候が恵まれた機会に「キャンプ」を出来たことはまさに至福の旅であったとおもう。 |