春の北十勝


■ 2004 Mar. 上旬
今年のGWはやや気温が低く、連休中日に崩れる予報だ。
キャンプと観光を目的として是非行ってみたい地域といえば残るは北十勝だけとなった。もちろん季節を加えればまだまだたくさんある。
北十勝は温泉と景色が魅力で、唯一ナイタイ高原のみ訪れている。
今回はそのさらにその北の然別湖と糠平湖そして菅野温泉を目的にプランを練ってみた。
まずキャンプ場がその近辺でオープンしていないことと間違いなく寒い(最低気温は氷点下)ので麓の町中の上士幌航空公園にて車中泊とした。以前真夏の熱気球のイベントのときに利用したことがある。パークゴルフ&つりもできそうだ。
ここを拠点に車中泊とテント泊をして帯広周辺の観光も考えた。

しかし北十勝を除いて、観光情報が集まらず、いまいちわくわくするようなコース設定ができない。
そのうち子供が虹別に行きたいといいだし、家族みんなが何となく賛成!ということで、北十勝は半日観光で回れるので前日到着して、午前中に観光して、午後に虹別に向かうこととした。

日程は連休前半で引き上げるつもりで、前日金曜の夕方に出発。
早くも予報とは違う札幌から雨。そのうちやむと思ったらますます降り出す始末。日勝峠を越えたらやんでいるかな?
と期待したら、雪が降ってきた!
タイヤはとっくに夏タイヤ。路面は濡れているので大丈夫だが今後の天気はかなり不安。

夜中に上士幌に到着。航空公園を探す。何とか見つかりほっとしたのもつかの間。入り口が閉鎖されている。逆の入り口に行ってみるとキャンピングカーがあったのでそこで車中泊と決めた。外は未だ雨が降っている。
扇平展望翌朝、空はきれいに晴れ渡っている。
十勝連峰の残雪が朝日を浴びてコントラストがすばらしい。
朝食を取らずに然別湖に向けて出発。
道路脇はかなり残雪がある。途中の展望台では相当寒い。
然別湖に到着!









然別湖パンフレットで見ていた想像とは大違い。なんと湖はまだ氷の下であった。一面白なのである。
然別温泉街はこぢんまりとした町だが駐車場とトイレはきれいで整備されている。
反対側の湖に冬だけあるという湖上露天風呂の設備の後が残っていた。
湖を右手にみて車を糠平湖を向ける。道は狭くしかも路面の一部は凍っている。慎重に車を進める。
峠を越えると糠平湖に到着。

然別の足湯温泉街に向かう。
その入り口でなんと足湯の看板を発見。
そう今回は足湯を探す旅でもあった。
事前情報にない足湯を発見して気分は満足。
早朝で誰もいないのでさっそく利用させて頂く。
寝起きの体に足湯はありがたい。外は寒いが体が温まってきた。ほどよく暖まり、公共駐車場で
カップラーメンで朝食を済ませる。

糠平湖オンネトーへの道糠平湖の湖面に出る。
こんどは氷はないが水位が異常に低い。からからの湖といった感じだ。どうも期待した感動を得られない。
ここもすぐに退却して一路虹別に向かう。
天気は快晴で車内は暑いくらいだ。
車窓の牧場の風景を楽しみながら足寄、阿寒と進む。
ここで阿寒のフェリー乗り場のすぐ隣の足湯を楽しむ。
サンダルで裸足なのは我が家だけだ。
まるで足湯の常連みたいだ。先客に挨拶して空いたところに座る。
知らない人と自然と話が弾む。
足湯の良さはそんなところにあるかも知れない。
阿寒湖のほとんどはまだ氷に覆われていてそこから吹く風がとても冷たい。景色は最高だがあまりゆっくりできない。

阿寒を後にして摩周駅に向かう。この駅前にも足湯ができたはずだ。
太陽は真上を少し過ぎたぐらい。日差しはかなり強く感じる。
日光浴&足湯をしながら摩周の湯を楽しむ。
先客と話をしていると先客も足湯巡りをしているという。

我が家はここで昼食を調達し近くの公園ですませ、いよいよ目的地虹別に向かう。
虹別は今日からオープン。先客はオートサイトに数組いるがテントを設営してるのはとても少ない。デーキャンプと車中泊が多そうだ。
虹別の空我が家はフリーサイトのいつもの場所にテントとスクリーンテントを張る。
夕食前に近くのダム湖で釣りをする事とした。
ライズはたくさんみられるが当たりは全く無かった。
一時間ぐらいでやめた。
サイトは気温がぐっと下がり始めた。七輪の炭をたくさん入れて温度を上げる。ご飯を炊いて夕食の焼き肉とした。
炊いたご飯にうまい肉をのっけての食事はついつい食べ過ぎてしまう。
食後は七輪をテーブルの下に入れて簡易こたつのできあがり。
もちろん長めのテーブルクロスは必需品。
テーブルの上にはキャンドルの灯。その火で今度は
子供がマシュマロを焼き始める。なんとも楽しいひとときだ。
防寒具をつけても背中と腰はかなり寒くなってきた。
おなかは一杯だがテントにはいることとした。
前日の寝不足と相まって談笑する余裕もなく寝袋にはいると
数秒に眠りについてしまった。就寝午後8時。

夜中にトイレで起きる。午前2時ぐらいだろうか?
外は星がたくさん出ている。露も落ちていない。替わりに霜が降りている。
空気が乾燥しているのだろう。どっちにしても今日も天気が良さそうだ。
モンベルの耐寒シュラフと毛布で空気は冷たいが暖かく寝ることができた。

カラッとした朝を迎える。外は寒いが太陽が昇るとテントの中はすこぶる気持ちいい。防寒具を着込んで外に出る。
ガスコンロで水を沸かしコーヒーを入れる。
気持ちの良いキャンプの朝の定番だ。
七輪にも火を入れゆっくりとした時間が過ぎる。
湯を沸かしゆで卵を作る。朝食のサンドイッチを作る。
スクリーンテントの上に寝袋を乾し乾いた頃に出かけることとした。
そのころには今日利用するお客さんがぼつぼつと入ってきた。

午前11時出発。最初にすぐ近くにパークゴルフ場ができたそうなので
そこで1ラウンド回ることとした。
早春の多和平次に定番の多和平。その途中で車は延べ2万キロに達する。
多和平は観光客で賑わっている。三脚を持ち展望台で家族の写真を数枚とる。
売店で焼きたてのパンと毎年購入のヨーグルトを購入。
芝生にブルーシートを引いて太陽の下で簡単な昼食とした。

食事後天気は良いが午後は温泉に入ることとした。
屈斜路湖のクアプラザ屈斜路を利用する。公共温泉のガイドブックに箱蒸しという一人用スチームサウナみたいなのが載っており、体験したかったのだ。
まぁ一度体験すれば良いような物だったが、いろいろな浴槽もあり、そこそこのんびりできた。
夜は寒いので早めの帰還とした。

途中いつものスーパーで厚岸の牡蠣を購入し、サイトに戻りさっそく夕食の準備。
牡蠣を2,3焼いていると子供が自分で焼いて食べたいといいだし、
任せることに。そのうちみんなの分もやってくれ、大人はずいぶん余裕のある夕食をとることができた。
椅子に座り白ワインをのみ、子供が焼いた牡蠣を頂く。
あーこれは最高。
仕上げに、自宅から持ってきた餅を焼き、温かいうどんを作る。
冷凍してあった餅だが、炭で焼かれてほどよくふくらんだ餅はつきたてと変わらないくらい美味だった。
今日もおなか一杯になり満足だが、すこしベルトが気になる。
明日の予定は曇り雨。虹別の撤収だけ決めて、明日考えることとした。

3日目。天気は曇り。食事を済ませ、撤収をする事にした。
最近は各自分担して作業することにして自分自身の体力低下を補ってくれる。
10年前だと荷物をサイトに運んだ後は、全部自分で設営して一人で楽しんだぐらいだ。
当時はタープを一人で設営する技などを披露しつつ自己満足していた。
現在はペグを抜くときでさえ「よっこら」という始末...

摩周の足湯午前10時虹別を後にする。
まずは摩周駅の足湯で道東を名残惜しむ。そのころには小雨が降ってきた。
つるつるになった足で車に乗り込み、とりあえず帯広に向かう。
帯広を観光して近くの道の駅で車中泊するか、そのまま帰るか考えたが、帯広の情報があまり無いことと、足寄に近づいた頃にはいよいよ雪が降る始末。
これじゃぁ峠はやばいかも。
鹿追で運転を代わったときには路面が滑り出し、時速40キロ台でしかも神経を使う。何せタイヤはスタッドレスでない!
帯広に近づいたころには再び雨となった。天気も悪いし、このまま雪になって峠に積もったら明日以降も帰れるか解らない。
迷わず、休憩無しでそのまま帰宅することにした。
時刻は既に夕方。峠が気になる。道路情報は狩勝峠、日勝峠ともに路面凍結注意とのこと。
山にはいると雪が降ってきた。路肩は積雪。しかし鹿追ほど滑らない。
安全運転で車の長い列ができるが、こんな時は単独よりむしろ安心だ。
日勝峠を無事すぎると雨になり少々見にくいが危険な状態は過ぎたようだ。
退屈な道路を過ぎ道の駅ひだかで休憩。
お店でゆっくりして夕食をとり、自宅に向かう。
GW二日残しての旅行はたっぷり満足の少々疲れた旅でもあった。