雄大なる羊蹄山キャンプ場から


■ 1995 Jul. 下旬

このキャンプ場は、我が家から中山峠(国道230号線)を経由して、途中近道をすると、ちょうど90kmで意外と近いとろこだ。場所はニセコの近く、羊蹄山の麓の真狩村にある。真狩といえば全国的には歌手の細川たかしさん。道内ではアスパラとして有名ではないだろうか?近くの川沿いの細川たかしさん生家(?)には彼の銅像もあって、ちょっとした観光スポットにもなっている。

また、近くには「まっかり温泉」があって、露天風呂から羊蹄山が見えることから週末は結構にぎわっている。と、まぁ説明しましたが、普段は簡単に通り過ごしてしまう何にも無いところでもあります。

今回は、夏休みを分散してとることにして、月曜日を休暇にして、二泊することにしました。

早めに到着して、場内をいつものごとく見せてもらいました。場内はとても広く、中央に登山道入口までの立派な道路が直線状に伸びています。一番手前の左側に管理棟があり、その前が駐車場と、結構大きなフリーサイトがあります。

その、道路向には大きな芝生の公園とでも言いましょうか、アスレチック施設と遊具施設が結構あり、子ども達には充分楽しめます。その上にはテニスコート等もあります。

さらに、車で上に登るとオートサイトがあります。昔風の傾斜地に車とテントスペースを整地したようなところですがずいぶん閑静な趣もあります。しかし、残念なことに樹木も結構残していることもあり、ここのメーンの羊蹄山がよく見えません。

自分達は管理棟の横のフリーサイトに設営することとしました。この場所は平らな芝生が一面にあり、麓側であれば羊蹄山をほぼ完全な形で見渡せるのです。

設営後、ただ、景色を見ながらくつろげるキャンプ場がこんなによいものかと、つくづく思ったものです。昼を過ぎるころになると利用者はどんどん増えて、ここのサイトも満杯になりました。道路向いの公園は子ども達でいっぱいで、とても楽しそうです。

 

二日目は日曜日ということもあり、周りのキャンパーは撤収に忙しそうでした。そんなキャンパーを見ながらすぐ近くで汲んできた羊蹄山の噴出し水で作ったコーヒーの味は最高だ。どんどんテントの数が減って自分達だけになると、広々としたフィールドと羊蹄山を独り占めした満足感がある一方、あまりにも静かになって心細い気になってしまいます。キャンパー心理の意外な一面です。こんなふうに感じた方、結構いますよね?

周辺を探索しようと、自分達も街へ行くことにしました。市街地までは5分ほどでいくことができますが、暇をつぶすほどの施設は何もありません。大きな公園で少しくつろいでキャンプ場で「羊蹄山を眺めているのが一番」と思いもどることにしました。 地元の人でなければ近くのニセコ周辺まで足を伸ばせば、結構遊べるので、ここを拠点にするにはいいかもしれません。

キャンプ場に戻ると老夫婦とチャリダーの二組のテントが増えていました。思わずほっとしたのはいうまでもありません。この日の夜は前日とうって変わって静かな山の中の夜を過ごしました。

 

朝になると、チャリダーはすでに撤収しており、昔、チャリダーだった自分を思い出し、過ぎ去った彼にエールを送るのでした。

こうして、札幌近郊の人気のキャンプ場をまた一つ訪れることができました。評判どおりの印象を残してくれました。