初の道東へ


■ 1999 Aug. 上旬
ついに!というか、やっと念願の道東の旅が始まる。
子供が大きくなり、長距離に耐えられるようになったこと。
同じシーズンの初山別の星祭りも二年連続で、少し落ち着いたこと。

本格的な、長距離移動型だ。こういうのは計画と準備が重要。
周辺の情報を余分に集め、天候や状況の変化に応じて機敏に対応して十分な旅の満足を味わうというのが、自分の旅の哲学でもある。

さて、今回はコンパクトで手際よい装備が必要だ。
今回はスクリーンタープを持たず、テントも初代の簡単ちびテントとコールマンビックタープとした。
テーブルと椅子は折りたたみテーブルとコールマンのディレクターチェア。で、少々かさばる。
もちろん七輪は外せない。なんと言っても、我が家の不動のメーンバーナーであることは間違いなく、
「名誉」「永世」の称号を付けても問題ない。

コースとしては、オホーツクに出て、屈斜路湖、摩周湖、阿寒湖を通り上士幌のバルーンフェスティバルをみる、3泊四日の旅だ。

天候は晴れ。札幌の自宅を出発し、国道12号線を北上する。
旭川からその先は、キャンプとしては未体験ゾーンだ。
その隣町の当麻町の道の駅でスイカソフトを買う。ソフトクリームがスイカの色がして味も濃いスイカ味で結構いける。このころは日中でもありかなり暑かった。
ここから、上川町を通って、北見峠を越えれば、本日の宿泊地「白滝高原キャンプ場」だ。
午後4時頃到着。初日で到着時間も遅いと判断して、ここはバンガローを予約しておいた。
しかし、実際はそれほど遅くもなく、テントでもよかったかもしれなかった。
しかし、車は横付け出来るし、テーブル椅子もあるので、設営がないのはホントに楽だ。

ここの楽しみは、高原である空気がおいしいことと、自分で風呂を焚く、五右衛門風呂があることだ。
中をのぞいてみると、誰かが利用した後で、湯もきれいだ。
完全個室で家族風呂の利用が無料で出来るなんて最高だ。施設も新しくとっても満足することが出来た。

お風呂を堪能し、夕食を簡単に済ませた。
隣のバンガローは熟年の登山客で盛り上がっている。
子供たちと花火をして、初日の夜を楽しむ。

明日は早いので寝ることにした。
バンガローの中は真夏の夜にありがちで、結構蒸し暑かった。
寝袋に入ると、暑いのと、体がむずむずして寝付けなかった。
これならテントの方がまし。という感じだ。
我が家にはバンガローは似合わないかもしれない。
結局妻は、眠れなく、車の中で寝たぐらいだ。
途中にある遠軽公園
早朝、寝不足ではあるが、早く起きた。
朝食を済ませ、午前8時には出発。
丸瀬布を過ぎ、中湧別の道の駅で休憩する。
前の広場ではお祭りの準備をしている最中だ。

ここからサロマ湖の南岸の国道をとおり、北見に向かう予定だ。
その国道を通ると、海産物店があったので、よってみることに。
北海縞エビがサロマで取れるらしい。試食してみる。
甘くておいしい。高いがその価値がある。北海縞エビと白貝という貝を購入。ホタテはこの時期は毒性があるので出回らないとの事。

ここから北見に向かうのは、上の子供の幼稚園の先生が退職しここに住んでいるからだ。前の日に連絡をすると、あってもらえると言うことなので、昼休みの時間に合わせて、北見市に入る。
スーパーで買ったパンを駐車場で、食べながら携帯電話が鳴るのをまつ。
程なく鳴り、近くの大きな公園の目印を教えてもらい、そこに行く。

先生も子供も久しぶりの対面で公園を散歩しながら、楽しいひとときを過ごす。帰りに北見のおみやげをもらった。タマネギスープとお菓子だ。タマネギは北見の特産でもある。

名残惜しい先生とお別れして、本日の目的地津別へ向かう。
途中、強い雨に遭遇する。ちょっと不安になるが、車は快適に走る。
少し道を迷ったが、津別21世紀の森に到着。
雨は上がっていただ、サイトはじくじくしている。
しかし、芝はすこぶるよい。濃い青の絨毯だ。
サイトの横がそのままサッカーグランドになっている。
隣の川で釣りも出来るし、小川では蛍がみられるそうだ。

管理棟に近く、荷物の荷下ろしの楽な通路横にテントを貼ることにした。
たいていこういうところは、いろんな人の視界に入って敬遠しがちだが、我が家はもう意識しない。むしろ、こんなに良い場所が空いててよかったと思うくらいだ。

簡単に設営が終わり、海鮮バーベキューの始まりだ。まずビールで乾杯し、すぐに北海縞エビをほおばる。
「うまい」!
「こりゃ、とまらん」の連発。
次は白貝の素焼き。安かったので期待していなかったが、ジューシーで旨い。身は小さいが、味がしまっている。
オホーツクの味を合わせた白ワインと堪能することが出来た。

ゆっくり休憩した後、近くの銭湯に行くことにした。
ここはすぐ近くに温泉がないのが残念だ。
それでも、町中の銭湯は、きれいで、気持ちよく利用でき、温泉でなくても満足することが出来た。

キャンプ場に戻り、前日の寝不足もあり早々と就寝した。
蛍は残念ながらみることは出来なかった。

翌日、朝から天気が良い。
早めに撤収し、出発することにする。

キャンプ場を出発し南下、津別峠と向かう。外はのどかな田園風景。
津別峠に近づくと、急な勾配が増えてきた。
途中、チャリダーを追い越すが、相当きつそうだ。

津別峠は北海道新百景にも選ばれた、なかなかのみどころスポットだ。通常だと美幌峠から屈斜路湖に入るのだが、スケールはそれに比べて小さいが、希少な景色と何もない展望台の雰囲気は悪くない。自分としては得したような気分だ。美幌峠二度目のかたは、こちらをおすすめする。
(夜間はおすすめしません)

屈斜路湖に入る。
道東の一大リゾート地だ。キャンプ場、温泉、無料露天風呂、観光、スポーツ施設何でもある。
道外キャンパーも多いので、地元の人も、リゾート地にきた雰囲気を大いに味わえる。

今回は、周遊の国道を通過するだけの予定だ。
途中の砂湯のキャンプ場ではキャンパーの車が周辺の道路まで溢れかえっていたのは、ちょっと驚いた。

硫黄山を通り、摩周湖に向かう。どちらも駐車場は満杯。しかも有料。
摩周湖だけみて、そのまま、阿寒湖へ向かう。
阿寒湖も小休止のみで、通過。時間があれば、阿寒湖の温泉街の散策とちかくのオンネトーという湖をおすすめする。

阿寒湖を過ぎると、十勝平野にでる。足寄の町に入る頃、対向車がパッシング!
どうやら警察の測定をやっているらしい。
町中で少し大きなスーパーがあったので、食料の買い物をする。
足寄をでて、比較的起伏のある、畑作地帯を快適に走る。

上士幌に到着。航空公園は入り口前から、車両整理の係の人がたくさんいる。
駐車場はとてつもなく広いが、車、車、車でびっくり。
こんな盛大なイベントだとは知らなかった。

リヤカーがタイミングよく手に入れたので、すぐに荷下ろし。
気温は30度は軽く超えているだろう。33,4度か?
駐車場からそれほど遠くない、通路の脇にほどよいスペースがあったので、そこで荷物をおろし、設営する。
設営後のひととき設営後のビールと、アジシオかけたレタスが旨いこと!

やがて、遠くの空から小さな気球がぽつんぽつんと見えてきた。
バルーンフェスタだ。ひとつの大会で、この広場がゴール地点。
毎年、8月の第二週の4日間行っている。
近づくにつれ、くっきり、大きな、そして派手な色の気球がみえる。
真上を通過するときは、結構な迫力があり、一見の価値有りだ。

ゴール地点に行ってみると、そこはお祭り会場となっている。
出店やイベント会場があって、なかなか楽しい。
子供たちは、汗をたっぷり流しながら遊んでいる。
アトラクション会場会場で子供の友人とばったり
夜になると、最終日だけ、着地している気球全てが、司会の「バーナーオン!」の合図で
点火する。すると、気球の鮮やかなデザインが浮かび上がる。
これを何度も繰り返し、祭りのフィナーレを盛り上げてくれる。

祭りも終わり、満足の気分でテントに戻る。
しかし、夜も暑い。テントで暑くて眠れないのは久しぶりだ。

翌朝、早くも撤収する人が見受けられる。今日も居そうな家族、皆それぞれの旅が、たまたまここで一緒になり、そして何事もなく分かれていく。
我が家の道東の旅も本日が最終日。なにやら名残惜しい。

早めに撤収が終わり、上士幌を後にする。ここから札幌までは、結構の道のりだが、ちょっと寄り道して、ここから北にあるナイタイ高原牧場を目指す。
そこはなんと言っても広大な牧場で、山のすそ野から見下ろすことができる、圧巻な牧場だ。

展望台の売店でメロンアイスを買う。バルーンフェスタで限定に販売していたが、通常は、ここでしか味わえない、メロン味のソフトクリームだ。
味もメロンの甘いジューシーなソフトで後味がすっきりで、おいしかった。

ここを出た後は、道の駅をより、長い帰路につくのであった。