2003 利尻(1)


■ 三日目

5時起床。天候は曇り。今日は利尻へ移動することにした。朝食はご飯を炊いておにぎり。出航までに時間があるので、一番良かった澄海岬に立ち寄ることにした。天気はさほど良くなかったが10時までくつろぐ。
1:05 香深出航。船内は空いている。
沓形11:45着。こちらはとてもよく晴れている。そして夏らしく気温も高い!
ついて最初にガソリンを補給する。割高なので最小限に済ませる。となりのコンビニで昼食を購入する。車に乗り込み景色のいいところを探す。少し走ると運動公園があったので、そこの東やで海を見ながら食事をする。
利尻は島を全週海岸沿いに道があるので、そこを反時計回りで、観光する予定だ。礼文と違い、観光客やお店が多い。両方同じようなところだと思ったが、ずいぶんと違う。
島を一周しながら、4カ所ほどあるキャンプ場を見て、まだ決めていない宿営地を決める予定だ。淡々と観光地巡りをするが、いまいち感動しない。なかなか、利尻の山頂が見えないからだろうか?
島北部の利尻登山基地でもある、北麓野営場につく。こちらは深い森林サイトだ。サイトが奥に続き、荷物が多き我がファミリーキャンパーには向いてないようだ。ここから登山道を進むと、日本百名水である甘露水がある。みんなで空いたペットボトルを持参し、おいしい水を補給する。キャンプ場を後にした頃から、山頂が見渡せるような快晴となった。絶景である。
最後に利尻空港に寄り、一周する。結局沓形の沓形岬キャンプ場を利用することにした。こちらも山頂の雲は無くなり、すばらしい眺めを見ることができた。設営後みんなで乾杯。

夕食は保冷用に持ってきたジンギスカンと手羽先。自分は甘露水でおなかを冷やしてしまい、軽く食べて、後かたづけもせず、テントに戻り休むことにした。その間、子供たちはしっかり代役を務めたそうだ。

■四日目

7時に起床。天候は晴れ。利尻はすべてみたので、予定では本道に移動と思っていたが、何か利尻を満喫していない気持ちもあり、みんなと相談。結局、利尻に行ったら、「利尻岳」と、決めた。ただし、上級コースでしかも出発が遅いので行けるところまでとした。
9:50出発。登山コースは険しいが、時間が少なくてすむ、沓形コースを選ぶ。
登りはじめは両側が木が生い茂り、風もなく夏の暑さもあって、まるで密林帯を歩くようだ。足場も悪く、最初の1時間は相当きつかった。7合目まではこんな感じだ。
ここからは、ガレ場とハイマツ帯が続く。8合目になると、万年雪が見られるようになる。しかしきつい。ガイドマップでは、9合目からは滑落注意でさらに険しい模様だ。このままもし目指しても、帰りは暗くなり、明かりも持っていないので、かなり危険だ。休憩の間9合目の三兆山を目標とすることにした。ただ山頂を目指すのが登山では無い。しかし無念でもある。
そう決めて8合目を出発。9合目までの道のりはロープにつかまって尾根道を上るという、相当きつい行程だ。濃いガスが麓から登り、下も上も視界がない状態だ。しかも気温が急速に下がってきた。みんなで励まし、なんとか13:00三眺山登頂。

記念撮影して、直ちに下山することにした。8合目の風の少ないところで、昼食を取る。下りも足場が悪いので、決して楽ではない。
6合目に降りた頃には、気温が上がり、残りの体力を容赦なく奪われる。
何とか5合目の駐車場に到着。アスファルトの道での足取りは重い。下山届けを書いている頃、頭が熱くなり、意識が朦朧としてきた。いわゆる熱中症だ。車に戻り、エアコンをかけて体を冷やすが、頭がガンガンと痛い。妻が運転し、キャンプ場に戻る。テントに戻り、横になる。
みんなはタオルを水に浸して、体を冷やして看病してくれる。一時間ぐらいすると、熱も冷め、その後一時間ほど仮眠して、体調も戻る。

目を覚ますと、妻は夕食の準備。子供たちはキャッチボールと、普段の光景だ。自分も起きだし、みんなに感謝しつつ、火を熾す。
今日の夕食は炊き込みご飯と、納豆汁。どちらも利尻昆布を入れた。出来上がった味はこれまた最高で、まさに料理はだしで決まる。

夕食を済ませ、下山後すぐに温泉に行く予定だった、すぐ近くのホテル利尻に向かう。入ってみると受付は終了してしまっていたが、快く迎えてくれた。おまけに「ゆっくり入っていいですよと」言われ、気持ちよく利用させてもらった。温泉は準天然トロン温泉で、とてもよく暖まり、何よりきれいで気持ちいい。サイトに戻り、疲れてすぐ眠ってしまった。